熊本と宮崎の県境にまたがる「市房山(いちふさやま)」
GWの5月3日、大人しくしているつもりがあまりにも天気が良かったので、市房山に登ってきました。
二百名山にも数えられる市房山は、熊本県側から登るルートと、宮崎県側から登るルートの2つがあります。
宮崎県側の西米良登山口は、標高約1,000mなので、山頂1,721mとの標高差700mの登りとなります。
一方、熊本県側の水上村市房キャンプ場は標高560mで、1200mほどの標高差があり、そこそこタフな登りとなります。
もともと自宅を昼過ぎに出発しており、キャンプ場あたりで車中泊をして翌朝に登るつもりだったのですが、あまりにも天気が良かったので、夕焼け狙いで、15時30分にスタートしました。
スタート地点の市房キャンプ場には僅かな車しかなく、密は回避できたという感じでした。
登り口には「ここには本物の空気がある」というコピーが書かれた看板がありましたよ!
そして、市房山神社の鳥居から本格的な登りとなります。
初めから、結構急な登りです。
そして、沢山の杉の大木が現れます。
私は、新夫婦杉くらいしか撮影しませんでしたが、いくつもあります。
ここで、「新」という修飾語がつくのは、元来の夫婦杉が数年前の大雨で倒木したための様です。
良縁、夫婦円満、子宝の杉がなくなってしまっては大変なので、バックアップが必要だったのだと思います。
そして、三合目が市房神社の社となります。
新緑のモミジの葉に、真っ赤な神社のコントラストがキレイです。
また、杉に寄生するサルのこしかけ(きのこ)が並ぶ姿もありました。
日陰となる面に階段のように並んで成長しています。
樹林帯の中で、少し上空が開けたところで、市房山の山頂方向が見えました。
やはり、結構な急勾配を感じます。
ここは六合目です。
登り始めて、1時間半。
17時となり、樹林帯を抜けました。
バイケイソウの群生が広がっていました。
その緑の葉も植物の息吹を感じます。
そして、八合目の看板です。
あと、2つです。
ここで、4月下旬から5月の市房山登山の見ごろとなるアケボノツツジと出会うことが出来ました。
アケボノ色の花です。
下界もよく見える様になってきましたよ!
太陽の光に反射するのは、市房ダムの水面です。
そして、九合目の鉄柱です。
山頂はあと少しです。
南側を見ると遠くのホームグラウンドの霧島連山の姿。
なだらかなであるも最高峰1700mの韓国岳と、三角錐の男前の高千穂峰、その間に新燃岳、中岳の姿です。
そして、市房山の山頂は直ぐそこです。
本当にすぐそこです。
17時28分、2時間を切るタイムで市房山の山頂に立つことが出来ましたよ
熊本県水上村から登ってきましたが、右方向は宮崎県西米良村であります。
心見の橋まで3分の看板に誘われ、行ってみます。
上記の山の裂け目に岩が刺さり込んだ状態になっている、ここが心見の橋です。
私ひとりだったので、横から見るにとどまっていましたが、あの岩の上に乗って恐怖体験ができる様です。
知らなくて良かったです。
さらに北側にも尾根が続きますが、崩落しているので縦走禁止となっている様です。
夕方の良い雰囲気です。
山頂に戻り、夕陽を拝みます。
一等三角点もありました。
また、北海道最北の山、利尻山の標高が市房山と同じ1721mであることを示す標識があります。
利尻山、登ったことありますので、大変嬉しい気持ちになりました。
利尻山山頂のエビデンス写真ありますよ。
しかし、標高は1719mとなっています。
30年前は1719mだった様ですが、標高測定の技術が向上し、見直された結果で現在は1721mが正しい標高の様です。
山頂の北側斜面にはアケボノツツジとヒカゲツツジの植生がありました。
赤く染まる夕陽を待っていましたが、雲が広がってきたので、下山することに。
下山途中の夕陽も、なかなか良い雰囲気でした。
下記は6合目の休憩所の二本杉の間から落ちゆく夕日の姿です。
お日様ともお別れです。
そして、19時半。
元のキャンプ場に到着です。
お疲れ様でした。
しっかり汗をかいたので、すぐに温泉に入りたい衝動です。
近くのゆのまえ温泉「湯楽里(ゆらり)」に立ち寄りました。
GWということもあり、宿泊のお客さんの車もありましたが、地元の日帰りの湯の方もおられました。
かなりキレイな施設です。
気持ち良い湯に浸かると、気持ち良い布団で寝たいという衝動になり、車中泊はやめて、自宅に帰ることにしました。
高速を飛ばしても自宅到着は22時を回っていましたが、お布団で寝られたことに喜びを感じました。
良いGWの1日を過ごすことが出来たのです。
そんなお話でした。